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実相寺先生・・・・

夕飯時にファックスが届いた。二期会からだった。

実相寺昭雄さんの悲報。そんな・・・・・知らなかった・・・聞いてない・・・・・・そんなの・・・。

先日二期会通信が届いた。来年7月の魔笛再演の記事を読んだ。もちろん実相寺先生の演出。

前回新人として抜擢されながら、キャンセルという辛い経験をした、あの魔笛の再演。

今回は海外に居たということもあるが、オーディションを受ける気になれなかった・・・・。

でも、実相寺先生は逝ってしまった・・・・・・会えないままに。オーディションを受けられないにしろ、受けたい意思ぐらいは先生に伝えればよかった。

先生が2度も手がけられた「魔笛」。両方とも賛否両論はあったものの、大反響だった。これほどに注目された「魔笛」が、これまで他にあっただろうか・・・・。どちらも先生にしかできない素晴らしい演出だった。そして、歌い手には、特に、夜の女王の私には、まったく何も言わない監督だった。本を読めばわかる。セットを見ればわかる。衣装を見ればわかる。まずは自分で・・・・。そして歌手はまずは音楽で!!歌い手と指揮者を信じてくれる監督だった。

そんな監督だった。役柄についてじっくり歌手に語ってきかせるようなことを、少なくとも、私にはしなかった。まずは歌手から自然に出てくる演技を尊重しつつ、そこから監督の世界に誘導されていった感じ。もちろん役によってちがうだろうけれど。でも、いいか、悪いか、これははっきり言われたな。

その先生の「魔笛」に、両方共にに出させていただけて本当に幸せだった。両方に同じ役で参加した仲間も何人かいる。みんなきっと思ってるに違いない。私にとっても、それは夜女歌いとしての誇りだ。実相寺昭雄の魔笛、夜の女王はこの私だ!!と、大きい声で叫ぼう。

先生ありがとう。私にとっての魔笛は、先生の魔笛。私にとってのオペラは、先生のオペラ。

先生、本当にありがとう。。。。。。。
Commented by fu-ga_907 at 2006-12-01 18:45
実相寺監督はウルトラマンの監督ですよね。この夏、我が家は「ウルトラセブン」にはまっていました。何十年たっても楽しめる、すばらしい作品だと思います。オペラも演出されていたのですね。いま、検索したら「魔笛」とても面白そうな演出。観てみたかったです。まだまだご活躍できる年齢だったのに、私もとても残念です。
Commented by saori-kitamura at 2006-12-03 16:09
ウルトラセブンは傑作だと夫も豪語していた。社会問題を提起していて、子どもも大人も学びつつ楽しめると。怪獣がやっつけられて子どもが喜んでいるそばで、さて、我らの地球は今後どうなるのだ・・・と、大人はしばし考えてしまうのだとか。そうなの??夫は全集を買いたいらしい・・・・・。
by saori-kitamura | 2006-11-30 22:28 | あれこれ・・・ | Trackback | Comments(2)

ソプラノ歌手 北村さおりの日常あれこれと音楽活動のご紹介。 


by saori-kitamura