夏終わる

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リサイタルが終わり、ほっと一息な週末。
金曜は近くの居酒屋で打ち上げ後、そのままルーテルにひとり泊り、翌朝ゆっくり荷物を片付け、近くのデニーズでコーヒーを飲み昼頃家についた。

もう9月なのだ・・・・・と、流れる時間の速さに半分あきれる。

父が亡くなりいわゆる四十九日という時間が流れた。

夏休みの始まる7月21日朝、泊り込んでいた母から連絡を受け、早朝から家族一同ホスピスに駆けつけた。おじいちゃん(父)を取り囲み、いよいよ最後の時を感じながらも、それ朝ごはんのいなりずしだぁ・・・飲み物だぁ・・・言いながら、笑い声も混じった日常的な家族の時間の中で、父の呼吸は止まり、最後はしっかりと目を開け、なぜかコーヒーを持ってベッドの周りを一周した私のことを目で追って、ゆっくりと目を閉じた。それまでに呼びかけると何度も口を動かしていたが残念ながら何を言っているのか誰も聞き取れなかった。何を言ってたのかなあ~。コーヒー飲みたかったのかな~なんて・・・・。

留学中は何かあっても帰れない・・・という覚悟でいたが、帰国後1年近くも一緒に過ごすことができた。数年前から移動が厳しくなっていたので私のコンサートには来ていなかった。いつか機会を作って・・・と思っていたのが、ホスピスに移ってすぐに、病院のご好意で実現できた。ホスピス病棟でのほんの数人の入院の患者様とそのご家族、看護師、先生、ボランティアさんなどなどの集いでのコンサート。アンコールも終わり、父にどうだった?と聞くと、曲が少なすぎると言うので、急遽もう1曲歌い、他の患者さん達にも、もっといっぱい歌いたい曲があるけれど、またの機会に残しておきましょう・・といってその日はお開きとした。

ポスピスで過ごしたのはたった3週間。毎日誰かが必ず付き添って、濃密な最後の時をすごすことができた。だけど私は父が嫌がって(子供がいるんだからと・・・)・・・ほんの数日しか看病できず、もっぱら運転係り。母は大変のようだったけど「ママがいい」といわれて付き添うのは、まんざらでもなさそうで・・・・。

父はカトリックの信者だったので、八王子の教会でご葬儀ミサをしていただいた。神父様には病床の父を見舞いに何度も足をお運びいただいた。父はこんなに信仰深い人だったっけ???と思ってしまうほどだったが、葬儀はとても敬虔で感動深く、良いお別れをさせていただけたことに神父様には感謝である。

b0107771_17412754.jpgそして、昨日は東京カテドラル教会に納骨をした。地下の小聖堂にて御ミサをあげて頂いたあと納骨堂にお骨を納め、向かいの椿山荘にて食事会。納骨堂は父と母が自分達で買っていた。買ったあと、父は、集まった方々に椿山荘で美味しいお食事をしてもらうように、と母に話し、納骨堂の下見に来た折に椿山荘の食事も下見済みだったとか。なんでも準備の良い父。父本人は次男であり、実家はキリスト教ではなく・・しかも子供は娘2人・・・・。父らしい素晴らしい終の住処の選択だとおもう。
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料理はとっても美味しかった。特にこの雲丹を使ったお料理がなんとも・・・おいしい。

b0107771_1747445.jpg納骨を済ませ、夏休みが終わった・・・・・・・・。
もう昨日は、夏服の礼服では肌寒いぐらいだった。
秋だなあ・・・・。
椿山荘は結婚式のカップルがたくさん・たくさん。
夜は建物からもれるライト、そしてお庭のライトなどで幻想的に。




この1年はあっという間。帰国して1年が過ぎ、もう留学帰りという気分でもない。しっかり地に足をつけて、踏ん張って上り坂(決して下りたくはないのですが・・・)を歩いていきたいと思う。
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Commented at 2007-09-03 22:46 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by オリーブ at 2007-09-04 10:20 x
ユーモアのある言葉をぽっと発する、とてもお優しい思いやりのあるお父様でしたね。ご挨拶いただいた時の笑顔が思い出されます。”終戦直後、十代で受洗された、そのお父様の思いは、いかばかりだったか?”とのミサでのお話が、とても印象深く心に残っています。

東京カテドラル教会には、併設されている幼稚園を懐かしがる親戚の子と2年程前に訪れ、その後、椿山荘でお茶しました。教会は地下にあり大理石作りで、なんとも厳かで敬虔な思いに浸ることの出来る別世界ですよね。又いつか訪れたい所です。さそっていただくと有難いのですが。
by saori-kitamura | 2007-09-03 17:52 | あれこれ・・・ | Trackback | Comments(2)

ソプラノ歌手 北村さおりの日常あれこれと音楽活動のご紹介。 


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